この記事でわかること
- 住宅ローンの返済期間を「何年」にするかの決め方
- 期間を延ばす・縮めると、毎月の返済額と総額がどう変わるか(具体的な数字)
- 35歳・共働き・子ども2人のご家庭を例にした、無理のない期間の選び方
「住宅ローン、35年で組むのが普通って聞くけど、本当にそれでいい?」──契約の直前に、ふとそう思ったことはありませんか。返済期間は、月々のゆとりと総額のバランスを決める大事なダイヤルです。今日はその回し方を、やさしく整理します。
「長く借りるとラクだけど、損な気もする」──その感覚、合っています
「35年にすれば月々は下がるけど、利息が増えそう…」
「短くすれば早く終わるけど、毎月がきつくなりそう」
「結局、何年にするのが正解なのかわからない」
こんな気持ち、よくわかります。返済期間は「長い=ラク・短い=おトク」の綱引きです。まずは数字でその綱引きを見える化してみましょう。
まず確認:返済期間は最長35年(商品により最長50年も)
全期間固定の住宅ローン「フラット35」では、返済期間は最長35年です(住宅金融支援機構 フラット35)。近年は最長50年の商品も登場していますが、いずれも「完済するときの年齢」に上限があります。つまり、いま何歳で借りるかによって、選べる期間の”上限”が変わります。
返済の重さをはかる目安として「返済負担率(年収に占める年間返済額の割合)」があり、一般に手取りの2〜2.5割以内が無理のないラインとされます。期間はこの負担率を調整するダイヤルでもあります。
FPの考え方:期間は「完済したい年齢」から逆算する
ご家庭によって変わりますが、ひとつの考え方として。まず「何歳までに返し終えたいか(多くは定年のころ)」を決め、そこから逆算して期間を出すと、ムリのないラインが見えます。そのうえで月々がきつければ期間を延ばし、余裕があれば短くする、と微調整すればOKです。最初から総額の最小化を狙うより、”家計の余白”を残せる期間から始めるのが安心です。
モデルケースで見てみましょう
夫35歳(会社員・年収500万円)、妻34歳(共働き)、子ども2人(8歳・5歳)のCさんご家庭。3,000万円を金利1.8%(全期間固定と仮定)で借りる場合、返済期間で月々と総額はこう変わります(試算)。
期間を35年から20年に縮めると、毎月は約5.3万円重くなりますが、総額でみると次の表のように大きく変わります。
| 返済期間 | 毎月の返済額 | 総返済額 | うち利息 |
|---|---|---|---|
| 20年 | 約14.9万円 | 約3,575万円 | 約575万円 |
| 25年 | 約12.4万円 | 約3,728万円 | 約728万円 |
| 35年 | 約9.6万円 | 約4,046万円 | 約1,046万円 |
35年と20年では、利息の差は約470万円。ただし20年だと毎月の負担は約1.5倍です。Cさんの場合、35歳で35年ローンなら完済は70歳。「定年後まで返済が残る」点をどう考えるかも、期間選びのカギになります。
よくある誤解
誤解①「期間は短いほど正解」
→ 総額は減りますが、毎月がきつくなり家計の余白が消えます。教育費期と重なる時期は特に注意です。
誤解②「一度組んだら変えられない」
→ 途中で「繰り上げ返済」をすれば、期間を実質的に縮められます。まず長めに組んで、余裕が出たら縮める手もあります。
誤解③「35年が当たり前だから合わせればいい」
→ 大切なのは”平均”より「何歳で完済したいか」。そこから逆算するのが自分に合ったラインです。
確認してほしい3つのポイント
いちばん小さな一歩:「何歳までに返し終えたいか」を1つ決めて、いまの年齢から引き算してみましょう。それがあなたの返済期間の”目安”になります。
- 「完済したい年齢」を決めて、いまの年齢から引いてみる(いちばん小さな一歩)
- その期間の月々返済額が、手取りの2〜2.5割に収まるか確認する
- きつければ長めに組み、余裕が出たら繰り上げ返済で縮める、と考える
まとめ
- 返済期間は「月々のゆとり」と「総額」を決めるダイヤル
- まず「何歳で完済したいか」から逆算して期間を出す
- 長めに組んで繰り上げ返済で縮める、という柔軟な手もある
「35年で本当にいいのかな」とうすうす感じていた方へ。その感覚、大切にしてください。まずは”返し終えたい年齢”を1つ決めるところから始めれば大丈夫です。
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金利タイプの選び方はリスク許容度で決める住宅ローンの選び方で、金利上昇時の見直しはローン設計の見直しでまとめています。借入額そのものの決め方は「無理なく返せる額」の考え方もどうぞ。


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のどかFP事務所からの一言
のどかFP事務所は、特定の金融機関やローン商品を販売しない、中立的な立場のFPです。「うちの家計だと、何年で組むのが無理がない?」という具体的なシミュレーションも、ごいっしょに見える化できます。まずは気軽な無料相談から、安心できる返済プランを描いてみませんか。


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