教育費と住宅ローン、重なる時期はどう乗り切る? 家計をラクにする順番

「住宅ローンを返しながら、子どもの学費も用意できるだろうか」——共働きで子育て中のご家庭から、よくいただくご相談です。実はこの不安、多くのご家庭が同じ時期に感じています。教育費と住宅ローンが重なるタイミングは、家計がいちばん重たく感じる時期だからです。でも大丈夫。順番と割合を「見える化」すれば、必要以上に不安になることはありません。今日は、その整理のしかたを一緒に見ていきましょう。

目次

なぜ「重なる時期」がいちばん大変に感じるの?

教育費は、お子さんの成長とともにだんだん増えていきます。特に大学進学の時期は、これまででいちばん大きな支出が短期間に集中します。文部科学省の調査では、幼稚園から高校まですべて公立に通った場合の学習費は約614万円。ここに大学の費用が加わると、家計への負担はぐっと大きくなります。

一方、住宅ローンは毎月ほぼ一定額を返し続けます。つまり「増えていく教育費」と「一定の住宅ローン」が同じ時期に重なると、家計にかかる圧力がいちばん高くなるのです。大変に感じるのは、あなたのやりくりが下手だからではありません。時期の問題なのです。

目安は「手取りに占める割合」で考える

住宅ローンの返済がムリのない範囲かどうかは、額面の年収ではなく「手取り」に占める割合で見るのがおすすめです。一般的に、返済負担率は手取りの20〜25%以内が安心の目安とされています。実際、フラット35を利用した方の平均返済比率は21.7%というデータもあります。特に教育費のピークを見据えるなら、住宅ローンは手取りの20%以内に抑えておくと、重なる時期も息切れしにくくなります。

手取り月収返済20%(ゆとり)返済25%(上限目安)
30万円6.0万円7.5万円
35万円7.0万円8.75万円
40万円8.0万円10.0万円
手取りから見た住宅ローン返済額の目安(※一例です)

手取りの「配分」を絵にしてみる

家計を整えるコツは、住宅費・教育費・その他の生活費を「手取りの中でどう分けるか」をざっくり絵にしてみることです。下は、重なる時期の理想的な配分の一例です。

手取りの配分イメージ(重なる時期)
住宅ローン 20% 教育費 15% 生活費・貯蓄など 65%
※一例です。ご家庭の状況で変わります。

乗り切る順番:先に「山」を知っておく

重なる時期を軽くするいちばんのコツは、教育費の「山」が来る年をあらかじめ知っておくことです。お子さんが大学に入る年は、生まれた時点で決まっています。つまり、いつがピークかは前もって計算できるのです。ピークの年が分かれば、それまでの「比較的ゆとりのある時期」に少しずつ準備しておけます。慌てて借りるのではなく、時間を味方につける——これが順番の考え方です。

よくある誤解

「住宅ローンを繰り上げ返済で早く減らすほど安心」と思われがちですが、教育費のピークが近いご家庭では、手元のお金を使いすぎると、いざという時に困ることがあります。繰り上げ返済は「教育費の準備ができたうえで、余裕がある分だけ」が安心です。手元に置いておくお金と、返済に回すお金のバランスが大切なのです。

モデルケースで考える

夫35歳・妻34歳の共働き、お子さんは8歳と5歳。手取りは合わせて月40万円で、住宅ローンの返済は月8万円(手取りの20%)。上のお子さんが大学に入るのは約10年後です。この10年を「準備の時間」と考えれば、毎月少しずつでも教育費の置き場所をつくっておけます。ピークが来てから慌てるのではなく、今からゆるやかに備える——それだけで重なる時期の景色は変わります。

いちばん小さな一歩

まずは、いちばん上のお子さんが大学に入る「年」をカレンダーに書き込んでみてください。それだけで、教育費のピークがいつ来るのかが見えてきます。「その感覚、合っています」——なんとなく重なりそうだと感じていた時期を、はっきり見える形にする。ここが最初の一歩です。全体の計画は、そのあとでゆっくり立てていけば大丈夫です。

あわせて読みたい

教育費の全体像が気になった方は教育費は結局いくら?総額の目安を、住宅の予算そのものが気になる方は住宅ローンは手取りの何割まで?を、毎月の家計を軽くしたい方は固定費の見直しもあわせてどうぞ。

家計づくりのテーマ全体は家計の整え方ガイドにまとめています。


のどかFP事務所からの一言

教育費と住宅ローンが重なる時期は、誰にとっても家計がいちばん重く感じるタイミングです。でも、それは順番と割合を知らないうちだけ。ピークの年を見える化し、手取りに占める割合を意識するだけで、不安はぐっと小さくなります。のどかFP事務所は、保険や金融商品を販売しない独立系FPとして、あなたのご家庭のペースに合わせて一緒に「見える化」のお手伝いをします。気になることがあれば、公式LINEからお気軽にご相談ください。

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