教育費「2,000万円」にビビらない──平均より、わが家の数字を出す3ステップ

「教育費は一人1,000万円」「大学まで入れると2,000万円」。ニュースやネットで見かける大きな数字に、思わず息をのんだことはありませんか。金額だけを見ると「そんなに準備できるだろうか」と不安になってしまいますよね。でも、この平均額はあくまで「みんなをならした数字」。大切なのは、わが家の場合はいくらになりそうかを、自分の手で出してみることです。今日は、そのための3ステップをやさしくご案内します。

平均に振り回されず、自分の数字が見えてくると、不安はぐっと小さくなります。「なんとなく怖い」を「これくらいなら」に変えていきましょう。

目次

まず知っておきたい、公的データの「中身」

文部科学省の「令和5年度 子供の学習費調査」(2026年1月公表の訂正値)によると、幼稚園から高校まで15年間の学習費の合計は、すべて公立で約614万円、すべて私立で約1,969万円。同じ15年でも、進路によって3倍以上ちがいます。ここに大学の費用が加わり、国立大学なら4年間で約240万円、私立文系ならおよそ400万円前後が目安です。つまり「1,000万円」も「2,000万円」も、どちらも正しく、そして自分がどのルートを選ぶかで大きく変わるということなのです。

進路パターン幼〜高(15年)大学(4年)合計の目安
すべて公立+国立大約614万円約240万円約850万円
公立中心+私立大文系約700万円約400万円約1,100万円
すべて私立+私立大約1,969万円約400万円〜約2,400万円〜
※一例です。幼〜高は文科省「令和5年度子供の学習費調査」訂正値、大学は各種公的データをもとにした概算。

わが家の教育費を出す3ステップ

やることはシンプルです。次の3つを順番にたどるだけで、「わが家のだいたいの金額」が見えてきます。

わが家の教育費を出す3ステップ
1
進路を「仮」で置く
公立か私立か、大学は行く前提か。今の気持ちで仮決めでOK。あとで変えられます。
2
相場を当てはめる
上の表から、仮の進路に近いパターンの金額を書き写す。これがわが家の総額の目安です。
3
「貯める年数」で割る
大きくかかるのは大学。生まれてから18年で割れば、月あたりの目標が見えます。
※考え方の一例です。

よくある誤解

  • 「全部を今すぐ用意しないといけない」…そんなことはありません。教育費は一度に必要になるのではなく、18年ほどかけて少しずつ。いちばん大きい大学費用も、生まれてから準備する時間があります。
  • 「平均額=わが家の額」…平均は全国をならした数字です。公立中心なら、平均よりずっと少なくなることも多いです。
  • 「毎月の学費でいっぱいになる」…実は幼〜高の期間は、家計の中でやりくりできる範囲におさまることが多く、その間にコツコツ大学費用を貯めるのが王道です。

モデルケースで考える

夫(35歳)・妻(34歳)、お子さんは8歳と5歳のご家庭。「2,000万円」という言葉におびえていましたが、3ステップをやってみると——進路は「公立中心+大学は私立文系も視野」で仮置き。表から総額はおよそ1,100万円。大きくかかる大学ぶん約400万円を、上のお子さんが大学に入るまでの10年で割ると、月あたり約3.3万円。「2,000万円」が「まずは月3万円台」に変わった瞬間、表情がやわらぎました。数字は、分解すると急にやさしくなります。

いちばん小さな一歩

今日できるのは、ステップ1の「進路を仮で置いてみる」だけ。公立か私立か、大学は行く前提か——今の気持ちで、えんぴつで書くくらいの軽さで大丈夫です。仮でも置いてみると、当てはめる相場が決まり、月あたりの目標まで一気に見えてきます。大きな総額は、いちど分解してしまえばこわくありません。「わが家はわが家」——その一歩が、不安を数字に変えてくれます。


あわせて読みたい

全国データの中身は15年間で公立614万円・私立1,969万円の「中身」を見るで、貯め方の具体策は貯蓄が苦手でも教育費を準備できる考え方で、それぞれくわしくお伝えしています。

教育費の全体像は、教育費・教育資金ガイドにまとめています。


のどかFP事務所からの一言

のどかFP事務所は、保険や金融商品を売らない独立系のファイナンシャルプランナーです。「わが家の教育費、実際いくら?」を一緒に見える化し、無理のない準備のペースを見つけるお手伝いをします。気になることがあれば、公式LINEからお気軽にご相談ください。

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