この記事でわかること
- 介護費用の自己負担を軽くしてくれる、3つの公的制度
- 「高額介護サービス費」で、月の自己負担に上限があること
- 介護で仕事を休むときに使える「介護休業給付金」の仕組み
「介護でお金が続くか不安」なあなたへ
「親の介護が始まったら、うちの家計は持つのだろうか」
「仕事を休んだら収入が減る。でも介護もしないと…」
「介護費用って青天井にかかるイメージで、こわい」
こんな気持ち、よくわかります。介護のお金がこわく感じるのは、金額の大きさよりも「際限がなさそう」に見えるから。でも実際には、自己負担を軽くしてくれる公的な仕組みがいくつも用意されています。まずそこを知るだけで、ずいぶん見通しが立ちます。その不安、知ることでやわらぎます。
負担を軽くする、3つの公的制度
介護のお金は「全額を自分たちで払う」ものではありません。公的な制度が、次の3つの場面で支えてくれます。
| 制度 | どんなとき | ざっくりの中身 |
|---|---|---|
| 公的介護保険 | 介護サービスを使うとき | 自己負担は原則1割(所得により2〜3割) |
| 高額介護サービス費 | 1か月の自己負担が高くなったとき | 一般的な所得の世帯は月44,400円が上限。超えた分は申請で払い戻し |
| 介護休業給付金 | 介護のために仕事を休むとき | 賃金の67%を、通算93日まで(最大3回に分割可) |
出典:厚生労働省「介護保険制度」「介護休業給付」(https://www.mhlw.go.jp/)
FPの考え方:まず「上限がある」と知る
FPの視点でいちばんお伝えしたいのは、介護費用は青天井ではないということです。介護サービスの自己負担が高くなっても、「高額介護サービス費」があるため、一般的な所得の世帯なら月44,400円が上限。これを超えた分は、申請すればあとから戻ってきます。
ご家庭の所得によって上限額は変わりますが、「際限なくかかる」わけではないと知っておくだけで、必要以上に不安を抱え込まずにすみます。大切なのは、金額の大きさより「使える制度を知っているかどうか」です。
モデルケースで見てみましょう
たとえば、相談者は35歳・共働き。離れて暮らす70代後半の親が、要介護になり在宅で介護サービスを使い始めたとします。ひと月の介護サービス費の自己負担が6万円かかった月でも、高額介護サービス費の上限(月44,400円)を超えた分は申請で戻ってきます。
さらに、親のそばで手続きに動くため2か月ほど休職したとしても、介護休業給付金で賃金の67%が受け取れます。→ この場合の課題は「お金が無限にかかること」ではなく、制度を知らずに使いそびれること。知っていれば、家計へのダメージはぐっと小さくできます。
よくある誤解
誤解①「介護費用は青天井にかかる」
→ 高額介護サービス費で、月の自己負担には上限があります。超えた分は申請で払い戻されます。
誤解②「仕事を休んだら収入はゼロになる」
→ 雇用保険から介護休業給付金(賃金の67%)が出ます。無給でも“完全にゼロ”とはかぎりません。
誤解③「制度は自動で使える」
→ 多くは“申請”が必要です。使える制度を事前に知っておくことが、いちばんの備えになります。
確認してほしい3つのポイント
いちばん小さな一歩:まず「高額介護サービス費には月の上限がある」——この1つだけ、頭の片隅に置いてください。それだけで、介護費用の不安はかなり軽くなります。
- (まずここだけ)介護費用には「月の自己負担の上限」があると知っておく
- (余裕があれば)お住まいの地域包括支援センターの場所を調べておく
- (慣れてきたら)勤務先の介護休業・介護休業給付の制度を確認しておく
まとめ
- 介護費用は「全額自己負担」でも「青天井」でもない
- 公的介護保険・高額介護サービス費・介護休業給付が家計を支える
- 多くは申請制。使える制度を“先に知っておく”ことが最大の備え
制度は少し複雑ですが、はじめの一歩は「上限がある」と知るだけ。知っておくと安心なお金の話は公式LINEでも配信しています。「うちの親の場合はどうなる?」と気になる方は、無料相談で一緒に整理することもできます。
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介護費用の全体像は親の介護、お金はどれくらい?で、認知症でお金が動かせなくなる前の備えは親が認知症になると「お金が凍結される」って本当?で解説しています。元気なうちの備えとして任意後見制度もあわせてどうぞ。このテーマの全体像は〈親のこと・相続ガイド〉にまとめています。



のどかFP事務所からの一言
のどかFP事務所は、金融商品を販売しない完全独立系のFPです。介護のお金は、公的制度・親の年金や貯蓄・家族の気持ちが絡み合うテーマ。「何が使えるのか」を中立の立場で一緒に整理します。こわがりすぎず、でも準備はしておく——そのちょうどいい距離感を、ご一緒に見つけましょう。


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