「うちはいくらの家なら買えるんだろう?」――マイホームを考えはじめると、まず気になるのが予算です。「年収の何倍まで」という目安をよく聞きますよね。でも、その数字だけで決めてしまうと、少し危ういこともあります。この記事では、”買える額”ではなく”無理なく返していける額”の考え方を、最新の公的データとあわせてやさしく整理します。
この記事でわかること
- 実際の購入者の「年収倍率」の最新データ
- 「年収の何倍」より大事な、返済負担率という考え方
- わが家の”無理のない予算”を出す、小さな一歩
まず、公的なデータを見てみましょう
住宅金融支援機構の「2024年度 フラット35利用者調査」によると、住宅を購入した人の平均世帯年収は約669万円、平均年齢は44.5歳でした。住宅価格が年収の何倍かを示す「年収倍率」は、住宅の種類にもよりますが、平均でおおむね6〜7倍。多くの人が、年収の6〜7倍ほどの家を購入している、というのが今の平均的な姿です。
| 指標 | 2024年度の平均 |
|---|---|
| 購入者の平均世帯年収 | 約 669万円 |
| 年収倍率(住宅価格÷年収) | おおむね 6〜7倍 |
| 購入時の平均年齢 | 44.5歳 |
でも「年収倍率」だけでは決められません
年収倍率は目安になりますが、これだけでは「毎月ちゃんと返していけるか」は分かりません。同じ年収でも、教育費や車のローン、貯蓄のペースはご家庭によって全然ちがうからです。そこで頼りになるのが「返済負担率」――手取り収入のうち、住宅ローンの返済にあてる割合という考え方です。一般には、手取りの20〜25%以内におさめると、家計に無理が出にくいと言われます。
モデルケースで考えてみましょう
35歳・共働きのご夫婦(お子さん2人、手取り月30万円)の場合。年収倍率だけで考えると「これくらい借りられる」という上限が出ますが、大事なのは教育費が本格化する10年後も、無理なく返せるかです。返済を手取りの20%=月6万円ほどにおさえておくと、将来の教育費や、車の買い替えといった出費にも対応しやすくなります。「借りられる額」と「返していける額」は、別ものなのです。
よくある誤解
「銀行が貸してくれる上限=買っていい額」ではありません。金融機関の審査は年収に対する基準で、あなたの家庭の教育費や生活スタイルまでは見ていません。上限いっぱいで組むと、あとで家計が苦しくなることも。少し余白を残した予算のほうが、暮らしはずっと安心です。
確認してほしい3つのポイント
- ① 年収ではなく「手取り月収」を出発点にする
- ② 返済は手取りの20〜25%以内を目安にする
- ③ 教育費がピークになる時期も返せるか、先を見て考える
まとめ――いちばん小さな一歩
マイホーム予算は、「年収の何倍」という他人の平均より、「わが家の手取りから無理なく返せる額」で決めるほうが、ずっと安心です。今日のいちばん小さな一歩は、毎月の手取り収入に0.2をかけて、「無理のない返済額」の目安を出してみること。その一つの数字が見えるだけで、見学する物件の目線が定まります。その感覚で合っています。
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予算全体の考え方は住宅購入で失敗しないお金のポイントを、購入時にかかるお金はマイホーム購入の諸費用もあわせてどうぞ。


このテーマの全体像は〈マイホームガイド〉にまとめています。
のどかFP事務所からの一言
のどかFP事務所は、保険や金融商品を販売しない中立的な立場のFPです。マイホームは、大きな買い物だからこそ「借りられる額」より「返していける額」で。数字を少し余らせておくことが、これからの暮らしのゆとりにつながります。わが家にちょうどいい予算を、いっしょに見える化していきましょう。


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